【本会協力】大隈重信没後100年・鉄道開業150年記念特別展「陸蒸気を海に通せ!」/佐賀県立 佐賀城本丸歴史館

大隈重信没後100年・鉄道開業150年記念特別展
「陸蒸気-おかじょうき-を海に通せ!」

佐賀県立 佐賀城本丸歴史館/2021年11月12日-22年1月23日

本展企画に、平野富二の会が資料協力をいたしました。

本会資料は「文明開化の先進地 築地」を紹介する展示パネル(下図)、及び展覧会図録に掲載されています。

提供資料(この文すぐ上)は、昭和4年10月21日発行の『株式会社東京築地活版製造所紀要』に掲載された「東京築地活版製造所」の写真です。原版や直接焼付写真は存在しないと思われるので、『紀要』に掲載された網点の印刷から複写です。

写真は明治7年撮影のもので、向かって右側背後の大型建物は明治6年7月に完成した仮工場(銀座大火後の建築規制により煉瓦造か土蔵造しかこの地区には建てられなかったので、木造の仮建築として申請したと見られる)です。その完成を待って神田和泉町から築地に移転して来ました。向かって左側の煉瓦造二階建家屋は明治6年12月に落成し、同月25日に引渡しを受けたものです。

大隈重信が築地に居住していた時期について、明治5年2月の銀座大火の前年に麹町有楽町に転居したとの記録(中村尚美 著、『大隈重信』、吉川弘文館、略年譜)があります。従って、明治4年に築地を離れていたことになります。なお、明治9年10月に雉子橋に転居したようです。その後、明治17年3月に早稲田に転居しています。

大隈重信が築地に居住していた時期と資料の建物が完成した時期とはすこし異なりますが、明治初期の築地の様子をうかがうことができます。

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佐賀県立 佐賀城本丸歴史館

大隈重信没後100年・鉄道開業150年記念特別展
「陸蒸気を海に通せ!」

会 期:2021年11月12日[金]- 2022年1月23日[日]
休館日:12月29日[水]- 1月1日[土]
会 場:佐賀城本丸歴史館 特別展示室(御小書院)
    佐賀市城内2-18-1(電話:095-241-7550)
観覧料:無料 *感染症予防対応実施中、ご確認の上展観ください。
詳 細: 佐賀城本丸歴史館 

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佐賀城本丸歴史館では、大隈重信没後100年・鉄道開業150年を記念し、特別展「陸蒸気-おかじょうき-を 海に通せ ! 」を開催します。

明治5年(1872年)9月12日、新橋-横浜間に日本初の鉄道が開通しました。その実現に中心的な役割を果たしたのが大隈です。幕末、日本で最も蒸気機関の研究が進んでいた佐賀の地から巣立った大隈は、明治に入り日本初の鉄道建設に挑みました。

今回の特別展では、反対派の抵抗など様々な難題に直面しながらも、未曾有の大事業を成し遂げた大隈の奮闘を、重要文化財を含む貴重な資料で紹介します。

また、会場では、大隈の決断によってつくられ、日本最古の鉄道遺構として国の史跡に指定されることが決まった高輪築堤-たかなわ ちくてい-を映像で紹介します。

わが国未曾有の大事業であった、鉄道建設を成し遂げた大隈のエネルギーを感じ取ってください。多くの皆様の御来館をお待ちしています。